そう言えば…ドラマCD用に急遽1曲新規で作曲したのを思い出しました。
短めのループ曲でフワフワした音のシンセチックな音色で構成した物です。
「これかな?」と思われた曲が多分そうです。備忘録的に書いてみました。
2009/05/14 Takeshi Abo.
サントラCDのライナーノーツにもBGMの簡易解説がありますが、
もう少し補足を兼ねたBGM解説を書いてみましたので、
サントラ等と合わせて聴いて頂ければ幸いです。
そしてXBOX360版のChaos Head Noahが明日09/02/26発売となります。
そちらもBGM/SEの方、宜しくお願い致します。
イベント向けに先行してプレビュームービーに乗せる楽曲を制作しました。
旧曲名は「Preview -Chaos2-」。「Chaos2」とあるように、別の「Chaos1」も存在します。
どちらもイメージする所は同じで、猟奇的シーンや渋谷、各キャラクターの背負う物などを
想像して作った短編BGMです。
本編未使用曲です。ディソードをイメージした楽曲です。
平行していくつか掛け持ちで制作作業を行っていまして、
Chaosのプロジェクトに入るか入らないかのまだ情報が少ない頃、
拓巳の操るディソードをメインに思い描きながら作曲しました。
言うならば拓巳のディソードのテーマという具合です。
旧曲名は「SHIBUYA -ambient II-」。最初に元となる曲SHIBUYAを制作しました。
若干テクノポップに仕上げてみたのですが、密度が濃かったので間引きして
Ambient版の編曲をしました。そのバージョンが2つありまして、本編で使用されて
いる物が「ambient-II」になります。サントラには元のSHIBUYAも収録されています。
このタイプの曲は作る事が大好きでして、ついつい自分色に染めて作ってしまいます。
元のSHIBUYA作曲時に私自身でキーワードを決めて作りました。
「夜の渋谷」「セナの神経ハック云々」「特許話」「理論」がこの曲のテーマです。
こちらも本編未使用曲です。キーワードは「恐怖」「将軍」です。
チャットシーンで登場する将軍、彼のテーマでもあります。
困惑する思考、そこから導かれる恐怖。そしてその連鎖反応。
拓巳の脳内へ広がって行く神秘的恐怖を表現してみました。
拓巳が平和に過ごす日常でもあるネットカフェ、または他人と干渉されない公園等を
イメージした楽曲です。デジタルな思考の印象を受けていたので、楽曲の方も
現実にはないシンセサイザーの音色を多用したテクノポップに仕上げてみました。
矩形波やノコギリ波のようなシンプルな波形にデチューンをかけた音が好きです。
こちらはネットカフェ自体のテーマで作ってみました。
上のVirtual realityと同様デジタル音色を使って自由に作ってみました。
REASONの物理モデリング音源Subtractorで作ったシンプルな音色をたくさん使って
色々な音を鳴らしています。こういう楽曲は音色を作るという面でも楽しいです。
曲名のRounderは巡回者という意味。今は死語でしょうがネットサーフィンが
テーマとなっています。曲名もSurfingにしようかと思った位です。
直訳すると「独り言」。拓巳の独り言シーンをイメージして作曲しました。
独特で陽気な唯我独尊妄想、意外とすんなり制作出来た記憶があります。
途中のベースソロではFM音源の懐かしい音色をユニゾンで鳴らしています。
余談ですが、昔の会社ではFM音源を使ってBGM/SEを作りまくっていたので、
当時の記憶は意外と色濃く残っていたりします。高校生の頃理論ではなく
直感で音色を作っていました。私は独学が結構好き(単に勉強が下手?)
だったので、当時数学の公式も自作したり、音楽理論からプログラムまで
独学した物です。FM音源に関しては数字の組み合わせで記憶していったものです。
(今ではネットで調べれば大体答えが見つかってしまう時代にはなりましたが…)
疑惑をテーマにした曲です。この曲の旧曲名は「Doubt -ambient I-」。
という事で元となる「Doubt」も存在しまして、残念ながらサントラ未収録です。
このambient版をもう1段階先のシナリオで演奏されるイメージが「Doubt」です。
パーカッションによるリズム感があり、ベースラインで進めて行くアレンジです。
機会があればそちらもOfficial等で公開出来れば嬉しいです。
原曲とambient版どちらもREASONのVerision4で登場した新型物理音源Thorを
使ったシーケンスを作ってみました。REASON万能万歳!
登場する三次元の各女の子キャラクターを総括した曲です。
普段はメロディーから曲を作る事は稀なのですが、この曲は先にメロディーから
作って行きました。なので歌物のような感覚で爽やか、かつ軽快に作りました。
実際歌が乗れば良いな、なんて思いながら作ったエレポップです。
上の曲Girlは快活なイメージなのに対し、こちらは優しさや落ち着いた雰囲気の
女の子テーマ曲です。不安な拓巳へ心の拠り所として存在する感じです。
Chaos Headで担当した全曲共通して現実にある楽器はあまり使いませんでした。
唯一考えずに普通に使ったのはピアノの音色くらいでしょうか。
星来のテーマで作りました。常に拓巳の味方である星来なイメージです。
陽気な妄想ではなく、落ち着かない拓巳を元気づけてくれる星来のイメージです。
楽曲構成自体シンプルなので、かなり短時間で作曲出来た記憶があります。
拓巳のもう1つの現実でもあるオンラインRPGのBGMとして作曲しました。
剣と魔法が力を示す世界観のRPGを妄想して作りました。
大昔Might and Magic等のStarCraft社に居たので、このような世界観のRPGが
好きだったりします。むしろ、実際にRPG制作したいです。
この曲は結構プロジェクトの初期に作りました。本編ではスピーカーから
聴こえて来る状況下という設定なのでイコライザをかけて演奏されます。
本編未使用曲です。「忍び寄る恐怖」がテーマの7拍子の曲です。
Chaos Headはかなり怖い物語だと思っています。作曲時シナリオを読むのですが、
読めば読む程引き込まれて行く恐怖感を覚えました。
後半は意外と曲らしくなってしまったので未使用になってしまったのかも知れません。
こういう曲個人的に大好きだったりします。作曲している時は曲の雰囲気とは裏腹に
楽しんでいる自分が居たりします。
拓巳の妄想がエロティックな方向へ暴走するシーンです。
この曲は特に何も考えず、頭に浮かんで来るがままにサクサクっと作った曲です。
テーマは「悲哀」。悲しげでもあり、哀らしさを含んだ伏せた眼差し、
そんなイメージです。物語の心情的に盛り上がるシーンを想定した曲なので
雰囲気を壊さないよう1音1音の強弱を丁寧に作りました。演奏してみて
少しでも違和感を感じたらそのフレーズは直ぐに演奏し直し、の繰り返しです。
後半に出て来る病院のテーマです。この曲はかなりのお気に入りです。
REASONのThor音源による音階不明なデジタルシーケンスから、
音階はあるけれど浮遊感と神秘感漂うガムランの音色、そして
時間的変化する音色や逆再生音色など、音色自体に時間をかけました。
曲後半のコーラスはサンプリングではなく、ノイズから作られる物理音源音色です。
ちなみにこの「無」から作られたREASONのコーラスの音色、大分好きです。
余談ですが、一旦楽曲制作が終わってから追加発注された曲でもあります。
判刑事のテーマ曲として作ってみました。刑事さん達のテーマです。
証拠、仮定想定、検証、そんな1つ1つを確認していく要素をイメージしています。
作曲時のイメージは「理論」。計算や摂理から導かれる固定的答え。
制作した楽曲の中で一番気に入っている曲です。
気に入った曲は完成後延々と聴いてしまったりします。
お気に入り2番手に病院のテーマ「In the ward」でしょうか。
こういったアンビエントテクノ的な曲は作るのも聴くのも大好きです。
恐らく多くの人が「?」とか変な曲の印象を持たれると思います。
私が音楽を聴く時は音色や各パートを分解して聴きます。
メロディーは頭の中でミュートして、バックグラウンドに集中します。
そういう聴き方の中で妙なトランス感を発見するのですが、
同じ感覚を持って頂けたら光栄です。
検証がキーワード。サントラでも書きましたが、上の刑事「Detective」、
理論「Distorted theory」、そして検証「Truth and false」で1セットです。
3部構成のBGMとでも言いましょうか…。
■M.I.L. (Mind In Laputan) |
一旦プロジェクトが終わってから急遽追加で作った曲です。
雰囲気的なBGMという事で殆ど即興で演奏したような曲にしてみました。
そんなに重要度を考えずに作った曲ですが、後に意外と重要な事に気づく訳ですが…。
曲名は急ぎだったので私の家族「ミル」から命名しました。
そこから後付けした曲名です。
2009/02/25 Takeshi Abo.
2008/07/04にサウンドトラックが2枚組にて発売されます(サントラ詳細)。
収録及び本編にて担当させて頂いた楽曲は以下の通りです。
Disc1-tr02 | M.I.L. |
Disc1-tr03 | Adventure |
Disc1-tr04 | Soliloquy |
Disc1-tr05 | SHIBUYA |
Disc1-tr06 | Girls |
Disc1-tr07 | Tender hearts |
Disc1-tr08 | Virtual reality |
Disc1-tr09 | I'm rounder |
Disc1-tr10 | In the ward |
Disc1-tr11 | Pity |
Disc1-tr12 | Detective |
Disc1-tr13 | Distorted theory |
Disc1-tr14 | Truth and false |
Disc1-tr15 | Prologue (EVENT/FLASH用楽曲) |
Disc1-tr16 | SHIBUYA -original-(本編未使用曲) |
Disc2-tr03 | Delusion |
Disc2-tr05 | SEIRA |
Disc2-tr07 | Doubt |
Disc2-tr14 | Can see it?(本編未使用曲) |
Disc2-tr15 | The essence(本編未使用曲) |
という事で本編では上記17曲程担当させて戴きました。
(効果音の方は概算94つ位担当しております。)
M.I.L.という曲は本編では2部に分けて演奏されています。
サントラでは本編未使用曲もいくつか収録させて貰いました(まだ有りますが…)。
各楽曲の解説はまた後日にでも書いてみようかなと思います。
2008/06/24 Takeshi Abo.
NitroplusさんのオフィシャルHPにてBGMが試聴可能です。
現在私担当の曲はSHIBUYA、Pityが試聴出来ます。
2008/05/12 Takeshi Abo.
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